「YouTubeは著作権に厳しいって聞いて不安なんだけど、どうすればいいの?」
「動画制作の発注を行うことになったが、権利関係を理解しておきたい」
このように、動画制作に関して、著作権などの権利関係でお悩みではないですか?
動画制作では権利についてしっかりと理解していないと、あなたが発注した動画があなたの著作権にならなかったり、訴えられたり、思わぬトラブルに巻き込まれてしまいます。
この記事では、YouTubeなどの動画制作に関わる著作権について、Q&A形式で解説しています。
正しく著作権を理解して、動画制作であなたのビジネスを成長させましょう。
これからYouTubeチャンネルを作成する方はこちらの記事を参考にしてくださいね。
YouTubeチャンネル作成7ステップ!作成メリット3つも紹介Contents
1.YouTube動画制作で気になる著作権のQ&A8つ
ここでは、YouTubeなどの動画制作を受注/発注、公開をする時に知っておきたい著作権に関わることをQ&A形式で以下の8つ紹介します。
- フリー素材なら商用OK?
- 購入した素材なら何にでも使える?
- ロイヤリティフリーってどういうこと?
- 引用は出典明記すればなんでも使っていい?
- 撮影許可が必要かどうか確認するには?
- ロゴは映っても大丈夫?
- 受注制作物はクライアントのもの?
- モデルなどのプロの肖像権ってどうなってるの?
それぞれしっかり理解しましょう。
(1)フリー素材の使い方のQ&A
Q1:フリー素材なら商用OK?
フリー素材でも権利関係があいまいなものは存在します。
規約や運営体制がしっかりしているか、素材投稿者の確認を取っているかなどフリー素材提供者が信頼に足るものを選びましょう。
特にYouTubeなどで問題になるのがBGM関係ですが、BGMも著作権侵害のものを使うとアカウント停止などの恐れもあるのでしっかり選びましょう。
BGMについては2.著作権フリーなBGMが購入できるサイト3つで詳しく解説しています。
Q2:購入した素材なら何にでも使える?
フリー素材でなく購入したものだからといって何に使ってもいいというわけではありません。
使用目的や規模で追加で料金が必要だったりするので、必ず規約を確認しましょう。
Q3:ロイヤリティフリーってどういうこと?
ロイヤリティフリーとは、素材購入後の使用量が不要という意味で、ロイヤリティは使用料・印税を意味します。
著作権が放棄されたものではありませんので、注意が必要です。
Q4:引用は出典明記すればなんでも使っていい?
特にウェブ上では出典を明記すれば画像を使ってよいというのが通説のようになっていますが、引用は下記の要件を満たす必要があることを著作権法32条に規定されています。
- すでに公表されている著作物であること
- 「公正な慣行」に合致すること※下記456
- 報道・批評・研究などの引用の目的上「正当な範囲内」であること
- 引用部分とそれ以外の部分の主従関係が明確であること
- カギ括弧などにより引用部分が明確になっていること
- 引用を行う必然性があること
- 出所の明示が必要
出典の明記は上記の1つでしかないのです。
引用をする時はしっかりと上記を満たした上で行いましょう。
動画で他者の動画を使用する際には、特に編集などをしえ不明瞭になることのないように気をつけましょう。
(2)撮影許可に関するQ&A
Q1:撮影許可が必要かどうか確認するには?
撮影場所に関する建物や施設の撮影許可は公式サイトなどで事前に確認し手続きしましょう。
また、基本的に屋外に置かれている建物や設置物は基本的に撮影しても著作権侵害になりませんが、特定のものにフォーカスするのであれば、確認を取っておくほうがベターです。
一方で通行人の撮影や私有地への立ち入りはプライバシーの問題になりかねないので、配慮を心がけましょう。
後からクレームが入った場合、制作にかけたコストが無駄になってしまうことも考えられます。
Q2:ロゴは映っても大丈夫?
テレビなどでは、株主などの関係もあり、ロゴが映っているだけでモザイクがかけられたりしますが、基本的に大量生産された製品は映っても商標権・著作権侵害には該当しません。
ただし、意図的に製品を利用して自社製品・サービスと混同させるような行為は不正競争防止法違反に該当する可能性があるのでフリーライドのような行為はやめましょう。
(3)制作物の受発注に関わるQ&A
Q1:受注制作物はクライアントのもの?
あなたがクライアントから動画制作を頼まれた場合、著作権はあなたのものです。
クライアントがお金を出していても著作権者にはならず、編集や撮影など制作に関わった人で共同著作権者となります。
一定の条件を満たすと法人に著作権が発生する法人著作という制度があります。
ただし、法人著作を持つ法人のみに使用権があるのではなく、使用許諾を得たり、著作権の譲渡契約を結ぶことでクライアントが著作権者になれます(創作者本人のみが持つ著作者人格権は譲渡不可)。
制作物の再編集はクライアントが著作権を持っていることで可能なので、発注者の方は発注段階で契約書に落とすようにしましょう。
Q2:モデルなどのプロの肖像権ってどうなってるの?
日本には肖像権という権利を明文化した法律はそもそもありませんが、人格権の一部としてむやみやたらに撮影されたり公表されないということは判例で認められています。
また、モデルなどのプロを動画制作で撮影を頼むこともあるかと思いますが、必ずモデルリリース(肖像権使用同意書)を書面で交わしましょう。
さらに、一般人に出演してもらうという場合でも同様にモデルリリースを交わすべきです。
モデルリリースを交わすときには、使用目的や期間などの条件を規定しましょう。
街頭の撮影などで多くの人が映りこむ場合には、個人が特定できない形に編集しましょう。
2.著作権フリーなBGMが購入できるサイト3つ
ここまで動画制作に関わる著作権についてQ&A形式で解説しました。
動画に関する著作権には様々な制約があります。
特に、YouTubeで問題となりやすいのが、BGMの使用です。
有名アーティストの音源を勝手に使用することが罰せられるというのはご存知かと思います。
YouTube公式の著作権フリーな音楽ライブラリーもありますが、音源がかぶってオリジナリティを出せないという問題もあります。
ここでは、著作権フリーなBGMが入手できるサイトを紹介します。
有料のものにはなりますが、音源でしっかり個性を出しブランディングしていくことを考えれば権利関係がしっかりした音源を使うことが大切ですよ。
- 高品質音源ならMusicBed
- shutterstockの運営!PremiumBeat
- YouTuber向け音源が豊富AudioStock
※使用の際には必ずご自身で規約を確認してご利用ください
(1)高品質音源ならMusicBed
MusicBedは、高品質な音源を求めている方におすすめのサービスです。
有名な曲や最新の曲のライセンスを購入できるので、みんなが知っているような曲を動画に盛り込みたいという時に使えます。
YouTuberでは動画編集にこだわっているフィットネス系YouTuberのメトロンブログでも使われています。
自主制作映画や広告用動画など品質にこだわりたい方におすすめです。
(2)shutterstockの運営!限定音源ならPremiumBeat
PremiumBeatは、画像素材の提供を行っているshutterstockが運営している音楽素材ライブラリサービスです。
使い方がかなり簡単で分かりやすく、音楽ジャンルでの検索はもちろん、ムードからの検索もできます。
PremiumBeatの音源はすべて限定素材なのでかぶりにくくオリジナリティが表現でき、著作権もロイヤリティフリーとなっていて使いやすくなっています。
日本語に対応したサイトなので、料金や権利関係も分かりやすいですよ。
(3)YouTuber向け音源が豊富AudioStock
AudioStockは、効果音やボイス、歌、楽器などの幅広い音源がロイヤリティフリーで使えるサービスです。
動画内のBGMももちろん探せますが、特に効果音などのスポットで使いたい音源を低価格で購入できるので使いやすいサービスです。
実際に、YouTuberや商用利用の目的での利用が想定されているので、著作権などの権利周りもしっかりしていて、権利などを気にすることなく使えるのでサクサク動画制作が進みますよ。
料金体系も、上記画像の様に、BGMは1点1,080円~3,240円、効果音は一律540円で購入でき、個人での動画制作はもちろん、企業での動画制作でも、動画制作の度にクリエイターに楽曲を発注するよりも、大幅にコストを削減することができますよ。
また、請求書払いにも対応しているので、法人の動画制作には経費に関しても面倒な手続きが不要です。
スポットの音源で他のクリエイターとかぶりたくないと思っているのであれば、ぜひ活用してみると良いでしょう。
3.著作権侵害を報告する方法
ここまでは著作権に気をつけて動画制作を行うという視点から動画制作に関わる著作権の問題や音源の入手サイトを紹介しました。
ここからは、あなたが動画を勝手に使われてしまった場合に著作権侵害をYouTubeに報告する方法を紹介します。
(1)著作権侵害の報告手順
著作権侵害の動画についてYouTubeに報告は、YouTubeの著作権侵害に関する申立ての送信で行います。
フォーム上では、画像の様に、どのように著作権侵害がされているかや、送信者の情報を送信する必要があります。
特に確信を持たずに報告し、間違っていた場合、相手側から業務妨害として訴えられる可能性もあるので慎重に行いましょう。
また、必ず本人か本人の正式な代理人でなければ著作権侵害の報告はできません。
あなたが第三者で「コンテンツが著作権侵害をしているのではないか」と思った場合には、YouTubeに報告するのではなく、著作者に報告するようにしましょう。
4.まとめ
この記事では、動画制作に関わる著作権について解説し、著作権フリーな音源が入手できるサイトを3つ用途別に紹介しました。
また、あなたの大切な動画や音楽を不正使用された場合の著作権侵害の報告方法も紹介しました。
動画制作は著作権がかなり絡んでくるものなので、なかなかセンシティブになりがちですが、気をつけていれば問題ありません。
何がOKで何がNGかを理解して、あとは動画制作にしっかり打ち込みましょう。
また、YouTubeの広告収入についてはこちらの記事で解説しているので参考にしてください。
YouTubeの広告収入単価の仕組みと収入を得る5つの方法を紹介!この記事が参考になったら、SNSでのシェアやお気に入りをお願いします!